2006/7/25
(株)ツーリズム・マーケティング研究所(JTM)(所在地:東京都中央区、代表取締役社長 前田和久)は、2005年の海外旅行マーケットの実態をまとめた「JTB REPORT 2006 日本人海外旅行のすべて」を発行しました。
1988年以来、今年で19回目の発行となるこのレポートは、JTB監修のもと、独自のアンケート調査や各関係機関の統計資料に基づき、海外旅行マーケットを分析し、編集・発行したもの。今回のレポートの概要は以下のとおり。
1.2005年の海外旅行総括
燃油特別付加運賃(燃油サーチャージ)の徴収開始や中国・韓国などで起こった反日デモ、ロンドン及びエジプト、バリ島での爆破テロ事件などをはじめとする種々のマイナス要因の影響を受けて、5月~12月累計では前年を下回ったにもかかわらず、2005年の日本人海外旅行者数は1,740万3,565人と、前年を約57万人(前年比3.4%)上回り、2000年の1,782万人に次ぐ史上2番目の記録となった。
◇ 推計実質海外旅行者数は1,000万人を大きく超え、2000年水準に
一年間に海外に複数出掛けた人を統計的に処理した推計実質海外旅行者数は1,000万人を大きく超え、ほぼ2000年の水準に達した。しかし、男女別に見ると、男性が前年を大きく上回ったのに対し、女性は過去5年間を通じてほぼ横這い状態であった。好調な企業業績を背景とする業務関連旅行の担い手である30~50代男性の実質海外旅行者数の増加によるものとみられる。

◇ 旅行目的では「観光」がシェアを回復
このところ緩やかな減少を続けてきた観光旅行の割合が前年を3.1ポイントと大きく上回り、構成比では2年連続の増加傾向を示した。また、構成比における業務出張の比率も4年連続で増加している。
◇ 「母娘旅行」シェアは過去最高、「ひとり旅」も増加
旅行の同行者は、「夫婦のみ」のシェアが前年を3.6ポイント上回り、「家族・親族」との合計では前年を4.4ポイント上回った。また、「母娘旅行」が1.0ポイント上昇し、2002年の調査開始以来最も高い水準となった。また、「ひとり旅」のシェアも長期的にみると増加傾向にある。

◇ インターネット時代でも、旅行先を選ぶ決め手は「パンフレット」
今年の調査対象者は全員がインターネット利用者であったにもかかわらず(昨年までは電話調査でサンプリング)、旅行先決定の決め手は依然として「パンフレット」が最大(28.5%、前年比0.5%減)であった。一方「インターネット」は旅行の申し込み方法としては最多の割合(34.5%)であるものの、旅行先を決めるきっかけとしては9.7%(前年比2.6%増)にとどまっている。
◇ 30~44歳未婚女性の4割が海外旅行で「エステ・マッサージ」
旅行先での活動について、初めて選択肢に加えた「エステ・マッサージ」の比率は、30~44歳未婚女性で38.4%、有職既婚女性と15~29歳未婚女性でも30%前後となった。デスティネーション別では東南アジアで43.9%、東アジアでも30%を超えた。
◇ 海外旅行積極派と否定派の二極化が鮮明に
「1年以内に行く予定」「予定はないがぜひ行きたい」という積極派(24.1%)と、「あまり行きたくない」「絶対行きたくない」という否定派(29.1%)がそれぞれ昨年の水準を上回った。「行く人」「行かない人」の二極分化が進んでいる状況がうかがえる。
2.2006年の動向予測
(株)ツーリズム・マーケティング研究所(JTM)では、昨年末に2006年の海外旅行者数を1,800万人と予測した。しかし、1~4月にかけては、中国への旅行者数の伸びの鈍化、韓国への旅行者数の大幅減少などにより昨年を僅かながら下回る見込みとなった。とはいえ、(1)ビジネス旅行の堅調さ、(2)好景気の影響が個人の消費者心理を後押しする可能性、(3)サッカー・ワールドカップなどの影響による海外への注目度向上、などのプラス要因によって、年間では当初の予測には届かないまでも、1,780万人前後の数値が期待できる。
3.2006年のマーケット構造予測
◇ 止まらない30代後半~40代前半女性の海外旅行熱
20代にバブル経済期を体験した、いわゆる「ハナコ世代」を中心とした30代後半~40代前半の女性の出国率が、かつてない高い水準にある。この世代が子育てを終了する頃には、マーケットシェアを飛躍的に拡大すると予想される。

◇ 注目される旅行業界の新しい動向
(1) レンタカーを利用したドライブの商品化
旅行者の行動範囲と自由度を大幅に広げることで旅先での「個人的発見」を促し、個々の旅に深みを加える注目すべき商品形態と言える。ハワイにおける日本語カーナビ付きのレンタカーの普及などがその引き金となる可能性は高い。
(2) 格安航空会社ジェットスター航空の日本路線への参入
(3) 2005年に「ダイナミック・パッケージ」が日本に初めて登場
現在の航空運賃制度及び海外旅行業界に変革をもたらす可能性を秘めている。
※ニュースリリースに記載されたグラフ及び数値はJTB REPORT 2006 及びバックナンバーを参考にしました。
『JTB REPORT 2006 日本人海外旅行のすべて』
監修 株式会社ジェイティービー
編集・発行 (株)ツーリズム・マーケティング研究所
販売 (株)JMC (JTB情報開発)
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