祝!羽田-上海(虹橋)チャーター便就航!

月刊JTMレポート : 2007年9月号

カテゴリ : 海外旅行

~羽田空港国際化への試金石?~

主任研究員 伊藤嘉章

2007年9月29日、東京・羽田空港と中国・上海虹橋空港を結ぶチャーター便の運航がスタートした。当初予定していた10月8日から前倒しとなっての運航開始である。上海・虹橋空港における入国施設等の完成が早まったためとのことであるが、日中国交正常化35周年を迎える記念日(9月29日)に初便が就航するとは、なんとも粋な両国のはからいではないだろうか。
チャーター便運航の背景には、日本と中国における経済交流の急速な拡大が上げられる。近年、日本人ビジネスマンの上海への渡航が急増しているという実態を反映しており、今後も更なるビジネス需要の拡大が見込まれる。成田空港及び上海・浦東空港からそれぞれの都市中心部までは、どちらも1時間30分ほどかかる。しかし、中心部に近い羽田空港と上海・虹橋空港を利用することで、往復約2時間も移動時間が短縮になった。これは、忙しいビジネスマンのみならず一般旅行者にとっても喜ばしいことである。
 現在、日中両国の航空会社により4往復が運行されているが、まだ羽田空港発着による日帰り出張は困難だ。しかし復路を成田空港利用にすることで、それは可能となる。また、将来この路線が増便されれば羽田空港発着の日帰り出張も夢ではない。
日本航空は、10月28日から機材を大型化し、羽田空港発着の国際線では初めてとなるファースト・クラスを導入する。一方、全日空は、上海・虹橋空港と上海市内をつなぐ無料リムジンバスのサービスを開始した。両航空会社とも差別化戦略を打ち出し、ビジネス利用客や航空運賃が高くとも利便性を求める富裕層の取込みに力を入れることを表明している。
成田空港における第二滑走路が本格的な運用に至っておらず、大型航空機の離発着が出来ないことや、そもそも発着枠が限界に達してしまっていることを考えると、今後、羽田空港の国際空港化は一気に加速する可能性がある。羽田空港は、2010年に4本目の滑走路が完成する予定であり、国際定期便の就航へ向けた動きも追い風の状況となっている。
今回の羽田・上海チャーター便の成功は、既に就航している羽田・金浦(韓国ソウル)チャーター便 とともに、羽田空港の国際空港化への布石になるであろう。

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