4000万人の潜在需要

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アジアの潜在的なクルーズ人口 4000万人との予測
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国際クルーズ船協会(2013年1月発表)

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2013年4月から、日本発着としては過去最大の規模(コース、泊数)となるプリンセス・クルーズが始まります。横浜と神戸を起点とした9泊から12泊の計7コース、9航海で、価格は12万円台から。
予約の対応や船の中でのサービスも日本語で提供され、手頃な価格と共に日本人には参加しやすい内容となっています。

日本のクルーズマーケットは、1995年の22万5千人をピークに、2003年には14万人まで減少しましたが、2004年以降は、リーマンショックや東日本大震災の影響などを受けつつも、比較的堅調な伸びを見せ、2011年には18万6千人となりました。

近年、団塊世代の完全退職などを受けて、時間に余裕があるシニア層のレジャー人口が増え、マーケットのすそ野が広がりを見せています。

また、アウトバウンドだけでなく、インバウンドにおいてもクルーズの動向は注目すべき要素の一つでしょう。
外国船の日本への寄港回数は、2011年には東日本大震災の影響が大きかったものの、2005年から2010年までは順調な推移を続けてきました。
(2005年:199回、2010年:338回 *国土交通省調べ)

国際クルーズ船協会は、2013年1月にアジアの潜在的なクルーズ人口は4000万人との予測を発表。これは、2012年における全世界のクルーズ船利用客数2000万人のほぼ倍となる数です。

同協会は、今後中国をはじめ、日本、オーストラリア、韓国、ベトナムマーケットに注力し、新しい大型客船を就航させるとしています。

「高い」「堅苦しい」といったイメージが根強いクルーズですが、比較的手ごろなカジュアル・クルーズの就航によって、シニアだけでなく、若い世代への広がりや海外からの訪日客の増加など、LCCと共にアジア内移動人口の増加に寄与することが期待されます。