JTB総合研究所の「考えるプロジェクト」 

「耐災害ネットワーク」実証実験開始(白浜町)

2015.05.05 JTB総合研究所 

和歌山県白浜町と国立研究開発法人「情報通信研究機構」(NICT)は、同町の白良浜を中心とした「耐災害ネットワーク」の実証実験を5月3日から開始しました。白良浜と周辺の観光施設など9カ所に情報通信の基地局を設置し、災害時に観光客らの安否確認や情報提供ができるようにすることを目的としており、平時には観光客等を対象とした公共無線LANのフリースポットとして機能します。

NICTは東日本大震災を契機に、災害に強い「耐災害ワイヤレスメッシュネットワーク」を開発。実証実験を通じ、白良浜周辺に2カ所、これに加え、町役場、病院、観光施設、宿泊施設等の計9箇所に情報通信ステーション(基地局)を設置しました。
通信機能と情報処理機能を兼ねた基地局を網の目状に繋ぐことで、特定箇所に通信が集中しにくく、回線が切断されたり、基地局が壊れたりしても残りの基地局で通信が維持できることになります。インターネット回線に依存せず、スマートフォンの特定アプリをダウンロードすれば、通信網の中で住民や観光客らに観光情報を提供したり、利用者同士でメッセージ交換ができるなど、災害時にインターネット接続が遮断されても利用できる仕組みとなっており、避難所情報の提供や安否確認などの機能も果たすことが期待されています。

2015.05.05JTB総合研究所 

JTB総合研究所では観光危機管理の実務支援を行っています

観光危機管理マニュアルの策定支援、現状把握調査、セミナー・シンポジウムの実施等、行政や企業での
豊富な実績とノウハウをもとに、観光危機管理の支援・コンサルティングを行っています。