JTB総合研究所の「考えるプロジェクト」 

危機管理とは、「危」を「機」にできるようあらかじめ準備をしておくこと

「危機」=「危:危険」+「機:機会」

いざというときに観光危機管理計画や危機対応マニュアルにもとづいて地域の観光関係者や行政がすばやく的確に観光客の安全を確保し、必要な情報をタイムリーに発信することが、被災地の観光の早期の回復につながります。

危機に際して、観光客にどのような対応ができたか、できなかったかは、その観光地の評価を大きく左右します。それは、地域単位でも個別の事業者でも同様です。インターネットを通じたコミュニケーションが普及した今日、災害や事故の被害にあった観光客は、その現場から国内外にむけて自分の経験や気持ちを発信します。危機の場面で、地域の観光関係者や住民が観光客に提供した支援や心遣いは、SNSなどを通じて瞬く間に広まり、その観光地の評価を高めることに繋がります。

危機後すぐに観光の回復に向けた「打ち手」を準備できた観光地と、危機が去った後、ゼロから観光の復興策を検討始めた観光地とでは、その復興の足取りに大きな差が生じます。「危機」ということばは、「危=危険」と「機=機会」という字が組み合わされてできています。観光危機管理が地域に根付いていれば、むしろ危機状況を最大活用して、回復後の地域全体の観光サービスレベルを向上したり、持続可能な観光地に造り替えていくなど、よりよい観光地づくりのためのきっかけに変えていくことも可能になるのです。

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JTB総合研究所では観光危機管理の実務支援を行っています

観光危機管理マニュアルの策定支援、現状把握調査、セミナー・シンポジウムの実施等、行政や企業での
豊富な実績とノウハウをもとに、観光危機管理の支援・コンサルティングを行っています。