ヘルスツーリズムは本来、着地型観光ニューツーリズムといった観光カテゴリーに位置づけられ、ツーリズムサービスとしてみられてきました。

しかしながら、我が国が2016年より「健康立国」を標榜する中で、ヘルスケアサービス(健康寿命延伸産業)として取り扱われることとなり、ヘルスケアサービスとしての側面が色濃くなってきました。

特に、地域ヘルスケアビジネスとしてのヘルスツーリズムとして地域や企業から注目を集めており、働き方改革に伴うワーケーションやリゾートワーク、健康経営®に取り組む企業とその受け皿として地域活性に取りくむ地域との橋渡し役としての役割を果たしはじめるなど活用領域の拡大が顕著になってきました。

また、交流を通じて全世代の健康増進に取り組む「健康まちづくり」、さらには先進的技術の活用により、都市や地域の機能やサービスを効率化・高度化し各種の課題の解決を図るとともに、快適性や利便性を含めた新たな価値を創出する「スマートシティ」の機能としてもみられはじめています。

こうした中、製薬、スポーツ、化粧品・トイレタリー、食品・飲料、健康機器などの製造業の商品開発や販売促進、あるいは新しいチャネル開発の場として利用されたりしているほか、近年ではIoT、AIなど工学系の研究をしている大学等の研究機関や、医療機関や介護施設の新しい予防サービスとしても着目されるなど未来の研究分野としても期待が高まっています。

領域を拡大するヘルスツーリズム
図:JTB総合研究所作成

ヘルスツーリズム研究所では、健康をテーマとした観光地づくり、プログラムづくり、さらにはまちづくりに取り組む自治体、観光事業者をはじめとし、健康経営®やワーケーションに取り組む企業の方々にヘルスツーリズムを中心としたコンサルティングサービスを展開しています。

また、製造業を中心とした企業や大学等の研究機関との共同研究や実証実験のための環境づくり等のソリューションも提供しています。