プレスリリース 2020年第1号

千葉大学・地方創生戦略研究推進プラットフォーム参画メンバー3社による「観光需要喚起型MaaS」実証事業 千葉県房総エリアで1/18~1/19実施

「観光リコメンデーション機能」と「デマンド型乗合タクシー配車」で 養老渓谷エリアの周遊観光促進を目指す

2020年01月10日
JTB総合研究所

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株式会社JTB総合研究所(本社:東京都港区、代表取締役社長執行役員:野澤 肇)は、同社が参画する「千葉大学・地方創生戦略研究推進プラットフォーム」メンバーである小湊鐵道株式会社(本社:千葉県市原市、取締役社長:石川晋平)、国立大学法人千葉大学(千葉県千葉市、学長:徳久剛史)と共に、千葉県小湊鐡道沿線エリアの活性化に向けた「観光需要喚起型MaaS」の実証事業を行います。

「観光需要喚起型MaaS」とは、観光客が旅先で自分のニーズや志向に合った情報を探しにくいという「情報に関する課題」、路線バスの運行時刻が旅行者の移動したい時間帯と合致しない点、およびバスやタクシーのドライバー不足という「交通事業者の課題」の解決を目的としたMaaSです(図1)。専用アプリを通じて旅行者一人一人に適した情報配信により新たな観光需要を掘り起こすと共に、旅行者の効率的な移動機会を提供し、周遊促進を目指します。アプリの機能は以下の通りです。
 

  1. 観光リコメンデーション機能
    旅行者がアプリに「その日の気分」や「同行者」などの情報を入力すると、おすすめのモデルコースやスポット等が表示される機能です。エリア内の有名な観光地だけではなく、観光客の意識の中に顕在化されていない旬の観光スポット、隠れ家的な観光スポットを個人の志向に合わせて提案し、行動エリアの拡大や分散化を図ります。
  2. デマンド型乗合タクシー配車
    乗客の要望に応じて配車できるタクシーの長所と、乗合による低料金設定の路線バスの長所を融合し、ルートを固定せず運行します。旅行者には利便性の向上、時間の効率化を図り、交通事業者側には業務効率化を図ります。

また、実用化に向けては、NTTデータ社との連携により、交通系ICカードを利用し、複数の交通機関や商業施設の決済を可能とすることで、クレジットカードを保持していない高齢者、若年層、訪日外国人の利便性の向上もめざします。

今回の実証は、企画運営全体を「観光需要喚起型MaaS」機能を開発したJTB総合研究所が、交通関連部分を小湊鐡道(鉄道事業・バス事業・タクシー事業(関連会社)を保有)が担い、実証の全体監修は、知見の実用化を目指す千葉大学が行います。3者の協働により、千葉県内における周遊観光の促進を図る仕組みを構築していきます。

実証参加者は、事前に募集した一般モニター200名ですが、終了後はこの機能を一般の人も利用できるよう小湊鐡道のHP上で紹介します。台風15号、19号に伴う風評被害からの千葉県の観光需要回復の一助となることを目指します。また参加者の行動情報(訪問地、移動距離、滞在時間、消費額、満足度、推奨意向など)の検証結果から、今後決済サービスなど各種の機能拡張を検討します。実用化の後、日本の各地域で「観光需要喚起型MaaS」の普及に取り組んでいきます。

MaaS

(図1)「観光需要喚起型MaaS」

【参考】

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