ごあいさつ

JTB総合研究所 代表取締役 社長執行役員の風間 欣人からのごあいさつです。

風間 欣人

新型コロナウイルス感染症の発生から2年強が経ちました。第5波、第6波と大きな山を乗り越えつつも、依然として収束までには至っておらず、人々の交流の機会もいまだ制限され続けています。

「変化」は、新型コロナ感染拡大に伴う移動制限や経済への影響、政府等による経済対策等に留まりません。緊迫する国際情勢、環境問題への意識の高まりから脱炭素化やSDGsに向けた取り組み強化、多様性の尊重など、さまざまな要素が影響し合い、日本も世界も大きく変わろうとしています。しかし、どのような変化を迎えたとしても、ツーリズムの価値は変わることはありません。不確実な時代においてもツーリズム産業は、レジリエンス(困難に直面しても立ち直る能力、あるいは持ち耐える打たれ強さ)を持っています。私たちもツーリズム産業のシンクタンクとして、時代の変化に合わせてしなやかに対応していきたいと考えています。

フランスの作家であるマルセル・プルーストは、このような格言を残しました。
『真の発見の旅とは、新しい風景を探すことではなく、新しい目で見ることだ』
これはまさにツーリズム全般に通じる考え方であり、私たちの“今後”を照らすヒントにもなるでしょう。

コロナ禍において、デジタル化やDXが推進され、世間に大きな広がりを見せました。従来には無かった様々なツールも登場し、人々は今『新しい風景』に馴染みつつあります。時代と共に、新しいモノが次々と生まれ、私たちの暮らしは益々便利になっていくでしょう。しかし、それがお客様や私たちにとって最善のツールなのかどうかは、別の話です。新しいモノを安易に導入するのではなく、お客様にとってそれが最善の方法なのか、そしてそれによって私たちも進化を遂げているのかしっかりと見極める必要があります。場合によっては、「無理に新しいモノを導入する必要はない」と結論づけることもあるでしょう。しかし、それで良いのです。お客様の目標を達成するための方法は、新しいモノの導入だけとは限りません。既存の手段でも、『新しい目』で見れば、問題解決の糸口が見つかることもあります。これこそが、マルセル・プルーストのいう『真の発見の旅』だと考えます。

2022年6月、弊社は創立10周年を迎えます。これもひとえに、お客様や地域・社会の ツーリズムに関わる全ての皆さまのおかげです。

「コロナをきっかけにツーリズムは飛躍的に成長した」……私たちが目指すのは、そのように評価いただける未来です。『真の発見の旅』に終わりはありません。1日1日と変化する情勢を注視しながら、ツーリズムを支えるシンクタンクとして、弊社はこれからも皆さまの『新しい目』となるべく、皆さまと共に『真の発見の旅』を続けて行けますよう努力してまいります。

人々の豊かな暮らしと、豊かな地域の実現のために。
今後とも、どうぞ変わらぬご支援のほどよろしくお願いいたします。

2022年4月

JTB総合研究所
 代表取締役 社長執行役員 風間 欣人