2018年には年間「4億8500万台」の出荷量を予測

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ウェアラブル・コンピューター、2018年には年間4億8500万台の出荷量を予測

ウェアラブル・コンピューター、2018年には年間4億8500万台の出荷量を予測
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米国調査会社ABI Research予測

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Googleは年内に「Googleグラス」の発売を開始すると発表しました。Googleグラスとは、スマートフォンやタブレットの次の技術として注目されているウェアラブル・コンピューターの一つです。メガネの形をしたコンピューターであるGoogleグラスを利用すれば、目の前の光景を見たままに写真や動画で記録したり、例えば異国の地でも道順をナビゲーションしてもらえたり、看板の文字を翻訳してもらえるなど、様々なことが可能となります。SF小説の中の話のようにも思えますが、ほんの数年前には今ほどモバイル端末が普及するとは予想もつかなかったことを考えると、夢物語とばかりは言っていられません。米国の調査会社、ABI Researchは、ウェアラブル・コンピューターの出荷量は2018年に「4億8500万台」に達すると予測しています。

他にも、ウェアラブル・コンピューターの普及は様々な可能性を秘めています。
例えば血流や心拍数などのデータを分析し、体調を細かく管理することができるブレスレット型のウェアラブル・コンピューターが普及すれば、これまで健康に不安があった高齢者でも安心して旅行へ出かけるきっかけとなり得るかもしれません。

また今年の東京モーターショーで日産自動車株式会社はGoogleグラス同様、メガネタイプのウェアラブル・コンピューターである「NISSAN 3E」を発表しました。ウェアラブル・コンピューターと車が連携すれば、自動運転技術の進歩と共に、車の運転に不安がある人でも車を利用しやすくなる、長距離ドライブが増えるなど、人々の移動に様々な変化が起こることも予想できます。

また技術の進化はウェアラブル・コンピューターだけに留まりません。2018年に打ち上げが予定されている準天頂衛星によって、GPS(位置情報システム)の機能は大きく向上し、数センチメートル単位での位置計測が可能になるといわれています。旅行者の現在位置を特定し、その人や場所にあった情報提供をスマートフォンやウェアラブル・コンピューターへ送ることも容易になりそうです。

今後の技術革新は、私たちの生活や旅行の仕方をどのように変えていくのでしょうか。進歩のスピードが加速度的に増していく中、想像力をたくましくし、変化を予想した上で先回りした対応をしていくことが、今まで以上に重要になると考えられます。