東京都主要9区:7.9%増、その他区市町村:99.6%増

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東京都の外国人延べ宿泊数、「主要9区」(千代田区、中央区、港区、新宿区、台東区、品川区、大田区、渋谷区、豊島区)は +447,213人(+7.9%)、「その他区市町村」は+2,903,647人(+99.6%)
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観光庁「宿泊統計調査」四半期別

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訪日外国人の増加に伴い、都心のホテルの客室不足や価格上昇が話題になっています。観光庁の宿泊統計調査の四半期別の公表値から、2010年と2014年の東京都の外国人の延べ宿泊数をすべての四半期に報告のある9区「東京都9区合計」と「その他区市町村」(東京都全体から東京都9区合計を差し引いた値)で比較してみました(図1)。

(図1)外国人延べ宿泊者数(東京都)

東京都全体の外国人延べ宿泊数は4年間で39.0%と3割以上伸びていますが、「東京都9区」(千代田区、中央区、港区、新宿区、台東区、品川区、大田区、渋谷区、豊島区)では 447,213人(7.9%)、「その他区市町村」は2,903,647人(99.6%)増加しています。都心の客室不足に対応するため郊外へ誘導促進する、あるいは立川や二子玉川など郊外のホテル開発も多く聞かれますが、4年間の9区以外の増加を考えれば、ある程度郊外へと拡大しており、また都心のホテルはそれだけ客室不足が慢性的になっていると考えられるでしょう。いずれにしても実に1年間に延べ1,190万人の外国人が東京で宿泊していることになり、予約時期の早い外国人と日本人の国内旅行との共存にどう知恵を絞るかという時代がきています。