0時発、2時30分着

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ANA、夏休み期間、羽田0時発、那覇2:30着の深夜沖縄便の運航を開始
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全日空 (2014年4月23日付プレスリリース)

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沖縄県は、近年リーマンショックや東日本大震災の影響を受け伸び悩む時期があったものの、平成25年度の入域観光客数は658万300人と、前年比11.1%増、過去最高の観光客数を更新している。沖縄県によると、国内LCCの沖縄路線就航(成田、関西)による誘客効果や、南ぬ島石垣空港の開港などが主な好調要因として挙げられている。

この夏には、ANAが7月18日から8月31日まで、深夜の羽田―那覇便(0:00発、2:30着)を運航することに合わせ、那覇市内16の宿泊施設が新たな宿泊プランを設定した。 
通常は午後のチェックイン時間を大きく前倒しし、深夜の到着に合わせてチェックインの対応を行い、普通では二泊分かかる宿泊費を一泊分とするものだ。深夜や早朝便では、到着後の公共交通の運行がないという問題が生じるが、レンタカー会社も対応することになった。このように企業が連携して利便性向上を図ることは、観光客に優しい地域というPRにもつながる。

今回はフルサービスエアラインであるANAと連携した形だが、深夜や早朝はLCCが多く運航している時間帯。LCC利用者の中で、早朝または遅い時間の発着により地上交通の不便さを感じたことのある割合は、那覇空港到着便利用者で30.3%、全体でも25%となる。(JTB総合研究所「国内線LCC利用者の意識と行動調査2014」より)

今回の施策は那覇市、また夏季期間に限定されているが、航空機の離発着時間に合わせ、関連する企業が連携して利便性の向上を図ることは、他の地域にとっても、効果的なアイディアだと言える。


出典:沖縄県文化観光スポーツ部観光政策課(2014)、「沖縄県入域観光客数統計概況」


出典:JTB総合研究所(2014)、「LCC利用者の意識と行動調査2014」