「混雑レーダー」3万施設で5段階の混雑指数表示

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Yahoo!が地図アプリで混雑状況を確認できる「混雑レーダー」の提供を開始
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Yahoo!地図アプリ

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お出かけするのに気持ちの良い季節になりました。休日や天気の良い日にはたくさんの人が外出することが予想されます。しかし紅葉の名所や人気の観光地には人々が集中するので、景色がよく見えなかったり、入場に行列ができたりして、せっかくのウキウキしたお出かけ気分に水を差されるような経験をしたことが誰にもあるのではないでしょうか。

人気の観光地である京都市は、今年、米旅行誌「Travel + Leisure(トラベル・アンド・レジャー)」の読者投票「ワールドベストシティ」ランキングで2年連続1位になりました。京都市は毎年「京都観光総合調査」を行っています。その中の「満足度調査」では「京都観光の残念度」も聞いており、外国人観光客に聞いた「個別残念度」のうち「人が多い・混雑」は平成25年は2.5%、平成26年は7.8%でした。混雑は人々の不満を招きます。ランキングで1位になったことでさらに訪問者が多くなり、「混雑」による残念度がさらに上がってしまう懸念もあります。 (*出典1)

2015年9月、ヤフー株式会社は、Yahoo!地図アプリでエリアや施設の混雑度を表示する「混雑レーダー」の提供を開始しました。「混雑レーダー」は位置情報をもとに算出した混雑状況を地図アプリ上で混雑度を色で表現するヒートマップとして確認できるほか、全国3万施設では5段階の「混雑指数」も確認できるそうです。外出先などでも手軽に確認できること、施設周辺の混雑度も調べられることからお出かけに関わる大きな関心事である「混雑」という課題を解決するサービスとして期待されています。地図製作会社のゼンリンも「いつもNAVIラボ 混雑度マップ」というサイトでGPS対応携帯電話から送信される位置情報の分布を日本の総人口に当てはめてメッシュ化して地図上に重ね合わせて表示する方法で、混雑度を表示しています。

お出かけする際に行先の混雑度合いがチェックできたら、混雑を避けて、効率よく気分よくお出かけができそうです。今後、これらのサービスに経年でデータが蓄積されていけば、天気予報のように、混雑の「予報」をサービスとして提供する時代が来るかもしれません。

IT(情報技術)の発達により、未来のものと思っていたことが予想を上回るスピードで現実となり、人々の生活の中に浸透してきています。社会の様々な課題をITで解決する世の中がやってきています。